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冬場に流行る感染症にご注意を

11月に入り、いよいよ寒さの厳しい季節がやってきました。空気が乾燥し、気温の低くなるこの時期は、「インフルエンザ」、「RSウイルス」などの呼吸器感染症、

「ノロウイルス」、「ロタウイルス」などによる感染性胃腸炎など様々な感染症が流行します。冬に強くなるウイルスに負けないよう、普段の生活の中でできる感染予防を行いましょう。

冬場に感染症が流行る理由

  1. 気温と温度

    低温・低湿度を好むウイルスにとって寒く、空気が乾燥する冬は最適な環境です。空気が乾燥するとウイルスの水分が蒸発して比重が軽くなるため、空気中に浮遊して伝播しやすくなります。

  2. 免疫力の低下

    寒さのため、体温が低くなり代謝機能が低下すると免疫力も低下してしまいます。また本来粘液でウイルスの侵入を防いでいる鼻やのどの粘膜が乾燥によって傷み、ウイルスの感染が起こりやすくなります。

【呼吸器感染症】

  • インフルエンザウイルス

    発熱(38℃以上)、頭痛、咳、咽頭痛、鼻水、筋肉痛、関節痛などを呈します。

    感染した人の咳やくしゃみの飛沫に含まれる病原体を吸い込むことで感染し、通常の風邪に比べて全身症状が強いのが特徴です。

  • RSウイルス

    乳幼児に多く発症し、生後数週間~数か月に初感染すると肺炎などを併発し、重症化することがあります。

    保育所などで施設内流行を生じやすいので注意が必要となります。

【感染性胃腸炎】

  • ノロウイルス

    生牡蠣などのノロウイルスに汚染された食物からの感染がよく知られていますが、その他に感染患者の嘔吐物や下痢便を介して感染します。

    突発的な嘔吐、下痢、発熱を起こし通常3日程度で回復しますが、高齢者や乳幼児は重症化することがあります。

    感染力が非常に強く、患者の嘔吐物や下痢便の適切な処理が重要です。処理の際には手袋とマスクを着用し、処理後は流水と石鹸による手洗いを施行しましょう。

  • ロタウイルス

    流行期は、ノロウイルスが11月から2月頃なのに対し、1月から4月にかけて流行します。

    症状は、ノロウイルスに非常によく似ていますが、6か月から3歳までの乳幼児に多く感染・発症し便が白く混濁するのが特徴です。

予防について

  • ◆こまめに手を洗い、うがいをする。

    外出から帰ったら、石鹸を使って、丁寧に手を洗いましょう。

  • ◆室内の換気と加湿を十分に行う。

    インフルエンザウイルスは、湿度が50%を超えると半数が死滅します。

    湿度50~60%を目指しましょう。

  • ◆食べ物の加熱処理をしっかり行う。

    ノロウイルスは、85℃1分以上の加熱で感染性が無くなります。

  • ◆発症した人の便や吐物には、直接触れないようにする。

    使い捨てのエプロン、手袋、マスクを着用しましょう。

  • ◆十分な栄養と睡眠をとり、体調を整える。

    栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

自分自身がかからぬよう、また他人にうつさないようにすることが肝要です。感染予防の基本はうがいと石鹸での手洗いや、マスク着用です。