診療科・部門

歯科口腔外科

書類一式(医療機関専用)

二回目以降の受診(再診)の受付方法について

初回の受診では本館1階の総合受付で手続きを行いましたが、2回目以降の受付は口腔外科受付(本館2階)まで直接受付をお願いします。

※本館1階にある再来機での受付はできません。

お手数をおかけしますが、ご理解とご協力の程お願い申し上げます。

診療内容・特色

歯科口腔外科では、口、あご、顔面の様々な病気やけがなどを幅広く診療しています。 とくに、一般の歯科医院では対応が難しい患者さまの診断や治療を中心に行っており、歯科のみならず地域の医療機関からのご紹介も数多くいただいております。 丁寧な問診と適切な検査をもとに確実な診断を行い、患者さまに十分な説明をおこなったうえで安全な治療を提供できるよう努めております。

また、歯の脱臼や顎骨骨折、口腔内外の裂傷、顎関節脱臼など救急患者さまのオンコール体制(終日受け入れ)をおこなっており、地域救急医療の一端を担っております。

(注:むし歯の痛み、冠の脱離、入れ歯の破折などの患者さまは受け入れておりませんのでご了承ください)

診療風景[写真]

主な取扱疾患・治療内容

抜歯

主に親知らず(埋伏智歯)や余剰な歯(過剰歯)の抜歯を取り扱っています。智歯や過剰歯は、周りの歯肉が炎症をおこして腫れたり痛みがでたりすることや、歯並びに影響することもあります。症状がある場合はもちろん、症状がない場合でも予防的に抜歯することもあります。ほかに、心臓病・糖尿病・透析をしている患者さまなど全身的な合併症を有するかたの抜歯も各主治医と連携の下に行っています。安全かつリラックスした状態で治療が受けられるように必要に応じて短期入院し抜歯を行うことも可能です。

炎症

虫歯や歯槽膿漏が原因で首のまわりやのどの奥まで強い炎症が広がることがあります。腫れや痛みがひどくなると口が開かない、飲み込めないなど様々な障害が出現することがあり、適切な治療を受けないと呼吸困難となり生命の危機にさらされることもあります。炎症の状態によっては抗菌薬の点滴や緊急手術、入院下での治療が必要になることも少なくありません。

口腔顎顔面外傷(骨折など)

交通事故・スポーツ・転倒などで、歯の脱臼や顎骨骨折、裂傷などが生じます。口腔顎顔面領域の外傷では、時に食事や会話などの機能が障害されることもあり、特に顎骨骨折や顔面の裂傷の治療は総合病院で受傷後早期の治療が必要です。当科では、救急センターや関連各科と連携し、咬み合わせや口の開け閉めなどの機能回復に配慮した治療を行っています。

顎関節症

口が開かない、口を開けたり閉じたりする時の痛み、顎関節の雑音(口を開けた時のカクカク、ジャリジャリなどの音)などの症状がある場合に顎関節症と診断されます。簡単なレントゲン写真での検査から、症状によってはMRIなど精密検査を行って総合的に診断します。治療は、スプリント(マウスピース)療法、消炎鎮痛剤の服用、理学療法、関節内洗浄など、病態や症状に応じて行います。

デンタルインプラント

歯が失われた部位に人工歯根(インプラント)を埋め込み咬合を回復する治療です。当院では、インプラント治療の安全性を高めるため、「ガイデッドサー ジェリー」(患者さんのCTデータ、模型等のデータから、 パ ソコン上で治療計画をたてて、 3Dプリンターで作製されたサー ジカルステントを使用してインプラントを埋入する)をすべての患者さんを対象におこなっています。顎の骨が高度の吸収している場合には、そのままインプラント治療を行うことはできません。骨移植や上顎洞底挙上術などの骨造成(インプラントの土台となる骨をつくること)が必要となります。デンタルインプラント治療は、健康保険の適用のない自費診療になります。

インプラント治療希望だけでなく、治療に関する疑問や現在お使いのインプラントに関する相談なども幅広く診させていただきますので、まずはお気軽に電話で外来予約をお取り下さい。

口腔がん

口腔領域の悪性腫瘍は、初期の段階では5年生存率は90%を超えています。早期がんでは手術単独で治療ができますが、進行がんになると食事や会話などに重い障害を抱えることになる場合もあります。早期発見、早期治療が口腔がんの治療にとって最も大切なことです。口内炎だと思っていたら口腔がんであったということも少なくありません。おかしいなと思ったら早めに受診することをお勧めいたします。また、腫瘍をとるために大きな組織欠損ができた場合には、身体のほかの部位から組織を採取して欠損部へ移植する再建手術を行い、 術後の会話や飲み込みの障害を最小限にするような治療を行っています。当科では無料口腔がん検診も行っていますのでぜひご利用ください。

顎変形症(受け口、顔面非対称など)

上・下顎骨の大きさや形の異常でかみあわせや顔・顎の形に問題がある患者さんに対して矯正歯科専門医と連携して手術をおこなっています。手術は基本的にすべて口の中から行いますので顔に傷がつくことはありません。入院期間は2週間ほどで、手術や入院費用のすべてに健康保険が適用されます。

口腔内科的疾患

ドライマウス(口が乾く、ネバネバする)や舌痛症(舌がピリピリする、しびれる)などの原因には様々なものがあります。当科では、細菌検査や血液検査など適切な検査をもとに診断をおこなっています。ストレスや悩みごととの関連が疑われる歯科心身症や全身的な疾患との関係が疑われる場合には医科や精神科と連携した精査・治療も行います。

そのほか

  • 嚢胞・良性腫瘍
  • 矯正用インプラント
  • 睡眠時無呼吸症候群(治療用マウスピースの作成)

などにも対応しております。

診療・治療実績

外来
2024年 2023年 2022年 2021年 2020年
外来新患患者数(人) 3173 3130 3232 3261 3200
外来手術症例数(例) 4122 4091 4626 4341 3908
入院(単位:人)
2024年 2023年 2022年 2021年 2020年
入院患者数 232 226 183 181 205
手術室における疾患別手術件数
2024年 2023年 2022年 2021年 2020年
悪性腫瘍 21 33 17 27 30
良性腫瘍・嚢胞 23 28 15 30 22
顎変形症・口唇口蓋裂 18 10 13 20 10
インプラント関連 20 12 14 12 6
顎骨骨折 8 6 7 3 3
唾液腺疾患 3 1 2 3 0
消炎手術 1 8 6 4 1
抜歯・歯根端切除術 121 114 73 65 70
その他 5 6 8 2 9
合計 220 218 155 166 151

担当医師紹介

鈴木麻美[写真]
鈴木 麻美すずき まみ

歯科口腔外科 科長

資格
  • 日本口腔外科学会専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科)
医師コメント

私の専門は、口腔という狭い領域ですが守備範囲は多岐にわたります。口の中にできる「がん」、顎の歪みを治す「顎変形症」そしてインプラント治療など。また入院中の患者さまのオーラルケアも行っています。口や顎でお困りの際は気軽にご相談ください。

岸悠太[写真]
岸 悠太きし ゆうた
資格
  • 日本口腔外科学会認定医
医師コメント

なるべく痛みのないよう、心がけて治療いたします。

北條 秀樹ほうじょう ひでき
資格
  • 日本口腔外科学会認定医
  • 歯科医師臨床研修指導医
医師コメント

口腔がん治療に力を入れていきたいと考えています。顎口腔領域でお困りの際はお気軽にご相談ください。