泌尿器科・前立腺
泌尿器科について
泌尿器科では前立腺がん、腎細胞がん、膀胱がん、腎盂がん、尿管がん、精巣がんなどの悪性疾患、前立腺肥大症、尿管結石、腎結石、膀胱炎、腎盂腎炎などの良性疾患に対する治療を主に行っています。
- 健診で下記異常を指摘された
- PSA 高値(前立腺癌健診)、尿潜血
- エコー等画像検査で腎腫瘍、水腎症、結石等を指摘
- 尿の色、性状の異常
- 血尿、尿がにごる
- 排尿の異常
- 排尿困難、頻尿、排尿時痛・尿漏れ
- 下腹部痛、腰背部痛(尿管結石の可能性)
- 陰嚢、睾丸、陰茎の異常
- 睾丸の痛み・陰嚢の腫脹
このような症状があった場合は泌尿器科疾患の可能性がありますので、当院への受診をご検討ください。
診療内容・特色
当院では、前立腺がん、腎細胞がん、腎盂がん、尿管がん、膀胱がん、精巣がんなどの泌尿器がんに対する治療、前立腺肥大症や腎結石・尿管結石などの良性疾患に対する治療を中心に診療を行っています。
ロボット支援手術
当院では前立腺がん・腎細胞がんに対して、手術支援ロボット「da Vinci(ダ・ヴィンチ)」によるロボット支援手術を行っています。「泌尿器ロボット支援手術プロクター」という手術指導医の制度で認定されている、実績のあるプロクター認定医が手術を担当させていただきます。
前立腺がん
転移のない前立腺がんが対象になります。当院では2018年6月より手術を行っており、現在までに 200 例以上の手術実績があります。
腎細胞がん
健診等で見つかる場合が多い、7cm以下の小さな腎細胞がんに対しては、腎機能を温存するためにロボット支援腎部分切除術を積極的に行っています。
腹腔鏡手術
腎盂がん、尿管がん、7cm以上の腎細胞がんに対しては腹腔鏡手術を行っています。国内トップクラスの施設で修練を積み、日本内視鏡外科学会の技術認定、ならびに日本泌尿器内視鏡学会の腹腔鏡技術認定の資格を取得した医師が中心となり手術を行います。
腎結石・尿管結石
腎結石・尿管結石に対しては、レーザーを用いた最新機種による経尿道的尿路結石破砕術TULを行っています。入院期間は4日前後で、安全かつ確実な治療ができます。
前立腺肥大症
前立腺超音波検査、残尿測定、尿流量測定などの検査を行い、症状に応じた内服治療を中心に行います。薬で十分な改善が得られない患者さんに対しては従来の経尿道的前立腺切除や、出血の少ない前立腺核出術(TUEB)も行っています。
薬物治療
手術のみならず、前立腺がんに対するホルモン療法や化学療法(抗がん剤)、尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂がん、尿管がん)や腎細胞がんに対する免疫チェックポイント阻害薬、分子標的治療薬、化学療法を積極的におこなっております。
受診される皆様へ
当院ではロボット手術認定医・腹腔鏡技術認定の資格を持った泌尿器科指導医・専門医が、ロボット手術や腹腔鏡手術をはじめ、様々な質の高い安全・安心の医療を皆さまに提供させていただきます。
疾患の根治だけでなく、患者様の生活の質をも重視し、患者様に寄り添った医療を提供できるよう日々精進してまいります。湘南地区の皆様から信頼される病院を目指し、地域医療に貢献していく所存ですので、お困りの際はいつでもご相談ください。皆さまのご来院をお待ちしております。
主な検査・設備・専門外来など
- 尿流量測定
- 超音波
- 軟性膀胱鏡
- ダ・ヴィンチ(手術支援ロボット)
- レーザー結石破砕装置
手術支援ロボット ダ・ヴィンチ
いままでは外科医がおなかを大きく切開する手術が主流でしたが、患者さんの身体的な負担が少ない腹腔鏡下手術をロボットの機能により手術操作が可能になりました。
ダヴィンチはロボットのアームについているカメラを遠隔操作し手術を行います。ダヴィンチのロボットのみが操作を行っている訳ではなく、助手の医師、看護師、臨床工学技士が付き、チームとしてサポートします。
メリット・デメリット
メリット
- 大きく開腹しないので患者への負担が少なく、回復も早い。・術後の「尿失禁」や「勃起不全」の原因となる周辺臓器への損傷リスクが低い。
- 鮮明に拡大された立体画像は肉眼で見えない細い血管も確認でき、出血量を少なくできる。
- 人の手以上に緻密で正確な動きができる。
- 医師は座ったまま手術できるので長時間に及ぶ場合の疲労低減になる。
- 手振れ防止機能があり正確な手術が実施できる。
ご相談は泌尿器科外来におかかりください。
デメリット
- 併存疾患によっては手術ができない場合がある
レーザー結石破砕装置
レーザー治療の導入
当院は、レーザー結石破砕装置(Solvo35W ドルニエ社)を導入しています。
これにより尿路結石に対し、経尿道的尿路結石除去術(TUL)、を行えるようになりました。
結石の位置や大きさなどから個々の症例に適した治療をすることが可能です。
経尿道的尿路結石除去術(TUL)の特徴
経尿道的尿路結石除去術(transurethral lithotripsy以下TULという)は麻酔によって、痛みを伴わない状態で、尿道から細かい内視鏡「尿管鏡」を挿入し、モニター観察下で、結石をレーザー砕石、または鉗子で摘出する治療法です。(入院期間は4日前後)TULは、安全かつ確実な治療ができる方法です。
手術実績
手術名 | 2021 | 2022 |
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前立腺がん |
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ロボット支援前立腺全摘術 |
59 | 47 |
腎細胞がん、腎盂がん、尿管がん |
||
腎摘除術・腎部分切除術(開腹) |
2 | 0 |
腎摘除術・腎部分切除術・腎尿管全摘術 |
8 | 15 |
膀胱がん |
||
経尿道的膀胱腫瘍切除術 (TUR-BT) |
31 | 44 |
精巣腫瘍 |
||
高位精巣摘除術 |
3 | 2 |
前立腺肥大症 |
||
経尿道的前立腺切除・核出術 |
10 | 7 |
腎良性疾患 (PUJ 狭窄症・感染等) |
||
腎摘除術 (開腹・腹腔鏡)・腎盂形成術 |
1 | 2 |
腎・尿管結石 |
||
経尿道的尿路結石破砕術(TUL) |
38 | 36 |
膀胱結石 |
||
経尿道的尿路結石破砕術 |
4 | 4 |
膀胱切石術(開腹) |
3 | 2 |
精巣捻転 |
||
精巣捻転手術 |
2 | 0 |
その他 |
||
前立腺針生検 |
187 | 139 |
その他手術 |
12 | 23 |
担当医師紹介
下平 憲治しもだいら けんじ | |
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泌尿器科 診療科長 |
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出身大学 | 東京医科大学 2006年卒 |
資格 |
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医師コメント |
患者様が快復される姿を見届けることにやりがいを感じ日々診療を行っています。 前立腺癌に対するロボット支援手術をはじめ、幅広く泌尿器診療を行っています。 老若男女問わず、泌尿器に関して気になることがある方は一度泌尿器科外来へお越しください。 |
室 悠介むろ ゆうすけ | |
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出身大学 | 慶應義塾大学 医学部 2009年卒 |
資格 |
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医師コメント |
腹腔鏡手術、ロボット手術などの悪性疾患に対する低侵襲手術を中心に、その他尿路結石、前立腺肥大症などの良性疾患に対する治療など幅広く診療させていただいております。 患者様に笑顔を届けられるよう日々努力してまいりますので、泌尿器科のことでお困りのことがあればいつでもご相談ください。 |
非常勤医師
大野 芳正(東京医科大学病院 泌尿器科教授、手術支援) |
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濱田 理宇(手術支援・外来) |
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村岡 龍(外来) |
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