放射線科
放射線治療のご案内
湘南東部総合病院西館に放射線治療器『リニアック(米バリアン社製)』を導入致しました。
- リニアック・・・
- 医療用直線加速装置(Linear accelerator)の略称。高周波装置を用いて電子を高速に加速し、金属ターゲットにあてることにより、X線を発生させる。当病院に導入されるリニアックは多分割コリメータ(5ミリ)を装着しており、がんの形状に合わせた正確な照射野を作成し、正常な臓器への不要な照射を避けることができます。
放射線治療とは?
放射線治療とは、エックス線や電子線、ガンマ線などの放射線を用いて、がんを安全かつ効果的に治療する方法です。放射線は、がん細胞内の遺伝子(DNA)にダメージを与え、がん細胞を壊します。放射線によって、正常細胞も同様に、ダメージを受けますが、がん細胞とは異なり自分自身で修復することができます。放射線治療によって、がんを治したり、がんの増大による痛みなどの症状を緩和したりします。
病気の状態に合わせて、放射線治療のみで治療を行うこともありますが、他の治療方法と組み合わせて放射線治療を行うこともあります。例えば、早期の前立腺がんや喉頭がんは、放射線だけで治療を行いますが、乳がんでは、手術や薬物療法と組み合わせて治療します。なお、放射線治療は薬物療法とは異なり、同一部位に一定の期間をあけて繰り返し治療することは通常ありません。再治療については担当医とよく相談してください。
Q&A
- 治療の期間はどのぐらいですか?
- 治療の期間は、がんの種類、大きさや場所、治療の目的などによって異なります。外照射では、7~8週間の治療を行うこともあれば、1回のみの場合もあります。通常は、1日1回、週5回治療を行いますが、治療のスケジュールは、がんの種類によって様々です。同じがんでも、患者さん一人一人の状態によって、スケジュールが異なることがあります。担当の医師からよく説明を受けてください。
- 1回の治療時間はどのぐらいですか?
- 通常の外照射の場合、放射線が実際にあたっている時間は数分です。着替えや準備などを含めて、治療室にいる時間は、10~15分程度です。
- 放射線治療は痛いのですか?
- 胸部エックス線撮影やCT検査と同様に、放射線があたっても、痛みや熱などを感じることはありません。
- 日常生活で気をつける点はありますか?
- 放射線治療中も、たいていは普段通りの生活を続ける事ができます。仕事をしながら治療に通う事も可能です。しかし、治療が進むにつれて、疲れやすくなったり、治療部位に応じた副作用が見られたりすることがあります。十分に休息をとるようにしましょう。