リハビリテーション科
ロボットリハビリ外来
皮膚からの電気刺激を用いた最先端機器IVES®を平成27年12月から導入しました。
機器の紹介
IVES®では、脳からの運動指令によって生じる筋肉の活動を電気信号として読み取り、弱まった運動指令を補うように麻痺した筋肉に電気刺激を与えます。脳卒中や脊髄損傷などの後遺症として生じる手・足の麻痺に対してIVES®を実施します。
効用
- 麻痺の改善・痙縮の低下・手の使用頻度の増加が認められています。
- 脳の障害側感覚運動野の血流が増加すると言われています。
適用が可能な方
- 脳血管疾患や運動器疾患の方
- 麻痺したもしくは筋力が低下した手足がわずかでも動かせる方
- 感覚障害がないか,あっても軽度の方
- 筋の活動電位をIVES®で感知できる方
- ある程度コミュニケーションが保たれている方
当院での使用例
脳卒中を発症し片麻痺を呈した方にリハビリテーションの一環として使用しています。具体例として指が上手く伸ばせない方に対して、指を伸ばす筋肉に電極を貼り付け電気刺激を与えます。「ものをつかむ動作」などに使用し、日常生活に必要な動作を行いながら訓練を行っています。また、足の麻痺によりつま先があがりにくくなった方に対し、つま先を上げる筋肉に電極を貼り付け、歩行しながらつま先をあげるタイミングを学習する訓練を行っています。
![IVES手関節[写真]](/images/department/pht_rehabilitation09.jpg)
![IVES歩行[写真]](/images/department/pht_rehabilitation10.jpg)
下記の方は適用外となります
- ペースメーカー等の体内植込型の医療機器を使用している人(絶対禁忌)
- 悪性腫瘍のある人、または疑いのある人
- 感染症、有熱性疾患、結核性疾患、急性疾患の人
- 血圧異常の人
- 妊婦
- 重度な皮膚知覚障害の人(糖尿病、神経症、温度感知喪失)
- 幼児または意思表示ができない人(中~重度の失語症)
- 極度の衰弱時
- 酒気を帯びた人
- その他、医師が不適当とみなした場合
外来相談
IVES®によるリハビリテーションを希望される方は,紹介状を持参しリハビリテーション科まで電話による連絡を頂き外来の予約を取ってください。外来診察時にIVES®の適応の可否を判断いたします。